NPO法人LGBTの家族と友人をつなぐ会のトップページへ戻る

裏切りと欺き

「妻がレズビアンだったことだけでなく、自分が騙されたことに二重にショックを受けました。『どうして気づかなかったのか』と」ウェズ:妻がレズビアン

異性愛配偶者は、連れ合いがカミングアウトしたとき、裏切られたと感ずるかも知れません。連れ合いがトランスジェンダーなら、相手が密かに異性装をしていることに裏切られたと思うでしょう。連れ合いがトランスセクシュアルで、家族にカミングアウトする前に性転換を始めた時、異性愛配偶者は騙されたと思います。

相手の性愛や性自認が知らされても、知らされなくても、問い詰めた時、否定されてもされなくても、とにかく異性愛配偶者は裏切られた気がするし、気づかなかった自分が馬鹿だったと思います。自分の判断力を疑い、誰をも何をも信じられなくなります。そして、家族や近所、所属するグループ、教会、勤め先などから、自分たち夫婦が拒絶されるという恐れから、配偶者の性愛や性自認を秘密にします。その場合、異性愛配偶者の苦痛は倍増します。真実を友人や家族に伝えないため、多くは罪悪感と無力感に襲われるのです。連れ合いがトランスジェンダーで、性転換を秘密にした場合は、痛みはなお強いでしょう。なぜなら性転換の過程で、外見の変化や違いが、周りの人に一目瞭然ですから。