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私の望む幸せ

私は9歳でおおよそ自覚して、大学で初めて友人にカミングアウトしました。

温かい反応にとても嬉しかったので、その後色んな人々に打ち明ける事ができました。その人達は、私が私らしく生きる事を応援してくれるし、私は幸せ者です。

友達、知人、姉兄、30人近くにはカミングアウトしたでしょう。一番印象に残ったのは姉と兄の反応です。近い存在故に理解してほしかったけど、近い存在故に、否定されると恐かったです。姉にも兄にも1対1で話しましたが、二人とも涙を流しました。

私の今までの葛藤、今後の事をリアルに考えたと思います。二人は、今では心強い存在です。

でもまだ親には話せていません。誤解なく理解してもらうまではすごく悲しませてしまうから、簡単には言えないです。悪い事をしていないのに、自分を責めてしまう事もあります。

今、私には大切な女性のパートナーが居ます。私は26歳なので、「結婚は?」「彼氏はいるの?」と、当然の様によく聞かれます。その度に本当の事が言えず、悲しくなります。

誰にも言えずに孤独に陥る人も居ます。いじめにあって、精神を病んでしまう人も居ます。異性のパートナーであることが大前提である会話もストレスになります。

結婚できないことは切実な問題です。そして私自身、一番辛いのは、世の中が偏見に満ちあふれていることです。

この偏見は、日常のささいな事から、パートナーと部屋を借りる時、パートナーが危篤状態になった時など、様々な場面で影響してきます。偏見を取り払っていくには、正しい教育が必要不可欠です。

あとテレビやマスコミで、セクシャルマイノリティをおもしろおかしく取り上げるのは差別行為です。好きなものが人それぞれ違うのと同じ様に、愛する対象だってそれぞれが同じな訳がないのです。多様な性、性指向が存在しているのに、なぜ同じ色に統一しようとするのでしょうか。

今の世の中でセクシャルマイノリティとして生きていくならば、常に道なき道を切り開き続ける覚悟が必要だと思います。時々、自分にそんな事ができるのだろうかと不安になりますが、やはり私は愛する人と生涯を共にしていきたいです。

あらゆる偏見がなくなって、あらゆる幸せの形が花咲いていくよう願っています。

名前:J 女性 職業:サービス業