NPO法人LGBTの家族と友人をつなぐ会のトップページへ戻る

姉の私にできること

ユキヒロは私のきょうだい。20年間「妹」だと思っていたが、本当は「弟」だった。ユキヒロが私にそのことを話してくれた日から、私は色んなことを知った。つなぐ会に参加したり、関西レインボーパレードに参加したりすることで、ユキヒロと同じような人が沢山いることも、ユキヒロとも違ったsexualityやgenderをもつ人がいることも知った。私の知っていたテレビや大学の授業の知識とは、何と浅いものだったのだろうと感じた。

それ以前は、私も無知ゆえの罪をたくさん犯してきた。ユキヒロのこともからかっていた。ユキヒロのことが「男みたい」と感じた時には「女らしくしたら?」と言った。逆に、ユキヒロが制服のスカートをはいていると「似合わない」と面白がっていた。それでもユキヒロは、そんな私のことを責めることなく「理解者」と呼んでくれた。

だから私は思う。みんな、知ることから始めて欲しい。偏見という歪んだレンズを取り外して、ありのままの姿を見て欲しい。
ユキヒロは言った。「神様は自分のような存在を作ることで、世の中には男と女しかいないわけじゃない、と教えてくれたのではないか」と。ならば、私も自分の身近な人にユキヒロのことなどを話すことで、それを伝えていけるのではないかと思う。

ユキヒロの姉(京都)