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家族や友達にはどう伝えたらいいの?

「カミングアウト」が同性愛者にとって困難であるように、その親にとってもカムアウトのプロセスは同じく困難です。多くの親は自分の子どもが同性愛者だと知った瞬間から、クローゼゼット状態となり、そのことを隠そうとします。自分の子どもの性的指向を受け入れようと奮闘すると同時に、多くの場合、他の人に知られるのを心配します。「息子さん、彼女は出来た?」「お嬢さんはいつご結婚なさるの?」そういった質問を上手くかわさなければならなくなるのです。

私たちPFLAGのメンバーは、親は現実よりも悪いことばかり考えてしまいがちだということに気づきました。自分の両親(つまり自分の子どもにとっては祖父母)に伝えることを何年もためらっていたものの、結果的には「そんなの前から知っていたよ」という答えが返ってきたという人もいます。

私たちが出来るアドバイスは、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアルに対してするのと同じです。医学、精神医学、宗教、職業、政治にかかわる様々な団体のなかで、同性愛に対する態度が変化していることを、もっと知ってください。同性愛者のための平等の権利を守るための味方として引き合いに出せる「権威者」はたくさんいるのです。

(原文の小冊子の)14ページに、この世界に長きに渡り貢献をしてきたゲイ、レズビアン、バイセクシュアルの有名人が(一部ですが)、リストアップされています。多くの同性愛者が自分の性的指向を隠しているのですから、あなたが引き合いに出せる名前は、ほんの一部だというのを忘れないでください。しかし、それ(同性愛者である人物を一部でも知っているということ)は、もしかしたら、あなたは多くの同性愛者を既に知っているかもしれないということを意味するのかもしれません。

人前での発表や就職面接、自己主張能力の向上など、とにかくあなたに恐怖や緊張をもたらす新しい出来事のための練習をするように、(あなたのカムアウトの際に)何を伝えるのか練習をしてください。

ある親はこう言っています。「私はよく、洗面所に入ってドアを閉め、鏡に向かって『私の娘はレズビアンなの』と誇りを持って言う練習をしていました。」その練習は実際役に立ちました。だから、練習は本当に大事です。」

あなたの不安をわかってくれる人に話をしてください。PFLAGメンバーは、自分の経験をあなたと話し合うことで、お役に立てるかもしれません。PFLAG本部か、地元のPFLAGリーダーにコンタクトをとって、全米と海外あわせて500を超える支部のネットワークから多くを学んでください。この小冊子の後ろに、連絡先が掲載されています。

もしかしたら、親類や友人、同僚からネガティブな、そうではなくても、無神経な言葉が返ってくるかもしれません。しかし、おそらくそういったコメントは、心配なさっているほど多くはないことがわかることでしょう。

あなたのお子さんはもうすでに、この道を歩き始めている先輩です。きっとあなたの助けになることでしょう。

ただ、誰に我が子のセクシュアリティを伝えるか、というのは、当事者であるお子さんと話し合い、ともに結論に達した上で決めてください。