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親として配偶者として

「パパは異性愛者でママは同性愛者。だからうまく行かない。パパもママも何度もやり直そうとしたけど、どうしても駄目だった」ジム:レズビアンの妻を持つ夫。二人の息子への説明。

性指向が異なる夫婦に子どもがいる場合は、問題が複雑です。子どもに話すべきか、話すならいつ、というのが最大の関心事。大多数の親は子供に、親のひとりがゲイ、またはトランスジェンダーだと説明します。離婚が決まっている場合や、夫婦の生活が大きく変わって、家族が気づいている場合は特にそうでしょう。多くの親は子どもに事実を話す時期を延ばしがちです。話せばショックを受けるから、それを受け止めてやれる自信がつくまで待とう、と親は思うのです。

親として一番願うのは、子どもに両親の愛情を感じさせてやりたい。更に願うのは、ゲイ差別やトランスジェンダー差別に遭っても傷つかないで欲しい。一方、子どもは親の態度を見ています。異性愛者の親が、他方の親のカミングアウトをどのように処理するかによって、子どもの受け止め方も違って来ます。ある親は、カミングアウトで受けた傷があまりに深いため、連れ合いと子どもとの親子関係を支えてやれません。離婚に至った例では、異性愛者の親が、ゲイやトランスジェンダー配偶者の悪口を言って、子どもと会うのを妨げたりしました。

それでも多くの親は、子どもとの良い関係を守り、子どもの希望を叶えてやるために共に努力します。離婚するしないに拘わらず、親が子どもに伝えたいのは、ゲイの親であろうとトランスジェンダーの親であろうと、子どもが可愛いことに変わりはない。両親ともに子どもを愛している、これからも両親が協力して一緒に育てて行くのだということです。