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受容

「どうしても夢を叶えたかったので、自分の性指向も、信じて来たことも曲げて妥協しても良いと思いました」ケイトリン:夫がゲイ

異性愛配偶者が、連れ合いのカミングアウトを受け入れ、事実を変えられないとわかるまでは時間がかかります。日々の積み重ねでやっと受け入れられるのです。すぐできるか、時間がかかるか、生活に起こる変化の大小によりますし、また、物の見方を180度転換する能力があるかによって違います。

ある人は、現実を受け入れきれずに否認し続けたり、無力感に陥ったりします。カミングアウトされた時に非常に辛い思いをした人は、助けを得られないまま、傷ついた心を解放できずに、ずっと犠牲者意識と怒りに囚われます。また、相手の性指向や性自認を受け入れないで、偽りの希望に縋りながら不満を抱えて生活している人もいます。

ほとんどの異性愛配偶者は、連れ合いのカミングアウト後、まもなく生活の変化を受け入れ、前の生活に戻そうという無駄な努力を止めます。カミングアウトによって痛みを被ったにしても、連れ合いに悪意はなかった、痛みは自分で癒せるのだとわかるのです。結局のところ、多くの異性愛配偶者は、少しずつ生活の変化に慣れ、離婚するにせよ、しないにせよ、将来の幸福を開ける鍵は自分の手にしかないことを理解します。