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癒しと再建

「当時は痛みが消えるなんて思いもよりませんでした。乗り越えて来て良かったです。今では自信を取り戻し、自分のことも良しと思えます」リン:夫がゲイ

失ったものを追うのを止めると、自分に関心が向いて来て、傷ついた体や心や精神に何が必要なのが考えます。これまでの心の葛藤でどんなに消耗していることか。自分を甦らせる方法はたくさんあります。栄養価の高い食事、運動、自然に触れる、芸術を楽しむ、読書、瞑想などなど。

外の助けが得られないと回復に手間取りますが、大多数は、自分から外に関心を向けて人と付き合い、自分の問題以外のこと、あるいは何か意味あることを探そうとします。そしてゆっくりではありますが、自分の性愛を歪みなく確認し始めて、再び人間を信頼し、健やかに生きるべく人生の指針を取り戻すようになります。

最終段階では、過去に別れを告げ、結婚生活の楽しかった思い出と、その後のカミングアウトにまつわる辛い思い出を比べてみて、どちらも貴重な経験だと認識します。過去は過去として現在に焦点を合わせ、結婚生活を続けるにせよ、別れるにせよ、新しい未来を建設しようとします。

連れ合いのカミングアウトに関わった全ての人と、起きた全てのできごとを受け入れ、許せると心の平和を得られるかも知れません。自分の良さを再評価し、新しいものの見方を取り入れて、その上に生活を再建します。まだ燻っている怒りを完全燃焼させて、再び生産的に前向きになる人もいます。同じ悩みを抱えている人を助けたり、社会的弱者のために活動を始める人もいます。どんな道を選ぶにせよ、異性愛配偶者の大多数は以前より精神的に逞しくなり、より賢くなるのは確かです。