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我がトランスの子どもたち 2022.3.30 UP
この文章は、アメリカのPFLAG(LGBTの親や友人の会)が発行している小冊子を日本語に訳したものです。

 

1.読者のみなさまへ

「トランスジェンダー」に関心を持ち、この「我がトランスの子どもたち」を手に取って下さってありがとうございます。

10年前(1997年)、Mary BoenkeとCourtney Sharpと私の3人で、「トランスジェンダー入門書」を発行する計画を立てました。PFLAG*会員、非会員の区別なく、トランスの親、家族、友人、雇主、カウンセラーなど、この問題に関心を持つ全ての方々に役立つような小冊子にしたかったのです。

この小冊子は、私たちの予想を遥かに超えて多くの人々に歓迎され、既に5万部以上売れました。ジェンダー啓蒙に関する資料としては、世界最大の発行部数です。これからも、子どもの性自認について学ぼうとする家族の支えとなり、支援グループの存在を知る手がかりとなることを願ってやみません。

性自認の種類は実に多様です。この小冊子で、「トランスジェンダー」*あるいは「トランス」*と言ったら、トランスセクシュアル、異性装、その他様々の「トランス性自認」*を含みます。この小冊子で初めて、「性別不合行動」*の子どもについての問題を扱いました。PFLAGは当然ながら、様々な性自認を持つ全ての子どもの尊厳を守ることを誓います。

私たち「PFLAGトランスジェンダー・ネットワーク」*は、全てのPFLAG新会員にこの小冊子を読んでもらいたいと願っています。

PFLAGが公式に、トランスの支援活動を始めたのは1998年のことでした。それ以来、年々数多くのトランス当事者や家族が、情報と理解と支援を求めて問い合わせてきましたが、トランスの関連資料は少なく、しかも問題自体が複雑です。

トランスの家族も、せめてゲイやレズビアンやバイセクシュアルの家族と同じくらい、いや、それ以上の支えを必要としていることは明らかです。私たちは、常に新しい会員を歓迎し、愛し、支援できる団体であることに誇りをもって、恐れずに前進するつもりです。「ネットワーク」はこの精神を小冊子の原点に据えました。

この度の発行に当たって、Edgardo Menvielle医師を始め、たくさんの方々から助言をいただきました。初版の実現のために努力を重ね、「ネットワーク」の創立に尽力して下さったMary Boenkeに感謝を込めてこの小冊子を捧げます。

Jessica Xavier(2007年2月)

PFLAG (Parents, Families and Friends of Lesbians and Gays)
1973年に米国で創立。現在の会員と支援者は20万人、支部は500。海外関連団体も多数。日本の「LGBTの家族と友人をつなぐ会」も2011年秋に海外団体としてリンクされた。

「トランスジェンダー」または「トランス」(Transgender or Trans)
トランスセクシュアル、異性装、その他様々の「トランス性自認」(Trans Identities) を含む。

「性別不合」(Gender Variance)または「性別不合行動」(Gender-variant Behaviors)
社会が要求する性別役割と一致しない行動をする人、あるいはその行動

「PFLAGトランスジェンダー・ネットワーク」(PFLAG Transgender Network)
前述

 

2.よく受ける質問

 

2.1「トランスジェンダー」の意味は?

性自認や性表現が生物学的性別と一致しない人のこと。 性自認とは、自身が男性性、女性性、またはその他の性だと自覚することで、普通、性表現(服装、髪型、行動様式など)によって他者に伝えられます。

トランスは、有史以来、世界のあらゆる文化や社会に存在してきました。現代医学では、トランス性は、出生時に起こる複雑な生物学的要素において決定されると言われます。にもかかわらず、社会の偏狭な扱いのために、トランスは自分の性を受け入れるべきか否か、孤独な苦しい選択を迫られています。

 

2.2「トランス」とはどんな人?

「性別再適合手術」*を控えている人、手術を受けた人に加えて、手術を受けない人も含み、共通するのは、間違った性の体に生まれてしまったと感じていることです。 異性装(クロス・ドレッサー:以前はトランスベスタイド)は、自身の性別越境自認*を表現するために、しばしば、異性が着る服を身に着けます(その他の様々な性自認は、頁数が限られているため記載しません)。

トランスは一般に、MtF(男性→女性)、FtM(女性→男性)という、性的再適合の方向によって分けられます。一方、若い世代のトランスには、「男性/女性」という従来の二元論を超えた「ジェンダー・クイア」*を自認する人が増えています。

忘れてはならないのは、「トランスジェンダー」という用語が、いくつかのグループを意味することです。各グループに、様々な用語で性自認を表現する人々がおり、グループ毎に互いに性質が異なりながら、また繋がってもいます。

例えば、多くのトランスセクシュアルは、自身を独立したグループとし、「トランスジェンダー」の枠に入りたがりません。性別再適合手術を終えた人は、もはや自分を「トランスセクシュアル」と呼びません。手術をしないトランスセクシュアルで、自分を「トランスジェンダー」と呼ぶ人もいて一様ではありませんが、たとえ用語が様々でも、性自認は個人的権利であるという点では、大多数のトランスが一致するでしょう。

PFLAGはその権利獲得を全力で支援します。

「性別再適合手術」(Sex Reassignment Surgery: SRS)
俗に「性転換手術」。

「性別越境自認」(Cross-gender Identity)
「ジェンダー・クイア」(Gender Queer)

 

2.3「異性装」(クロス・ドレッサー)はどんな人?

トランスジェンダーの中で最大のグループだとされています。

大半は異性愛男性なのですが、ゲイやレズビアンやバイセクシュアルや、異性愛女性もいます。男性の多くは既婚者で子持ち、家族には異性装であることを秘密にしていますが、トランスセクシュアルと違って、生物学的性別を変える気はありません。
「異性装」(Cross-dresser)

 

2.4「トランスセクシュアル」になる原因は?

まだよくわかっていませんが諸説があります。

子宮内の胎児が、反対の生物学的性ホルモンを浴びたためとか、遺伝子の突然変異によるものなど。後者は、同性愛者を説明する「要因説」のひとつでもあります。

トランスセクシュアルには、「FtM トランス男性」と「MtFトランス女性」がいます。トランスがよく経験する症状で、生物学的性別や性役割に適応できず、違和感を覚えるものを「性別違和症候群」*と呼びます。違和感が激しい場合、これ以上、生物学的性別に合わせることができない限界に達します。

「性別違和症候群」(Gender Disphoria)

 

2.5「性別違和症候群」とは?

生物学的性別と性自認との間に落差を感じ、そのために感じる苦痛、悩み、不安などを指す心理学的用語です。

生物学的性別の性役割に合わせるよう、家族、同世代、社会に強制されたことも原因となるでしょう。

程度の差はあれ、ほとんどのトランスがこの苦痛を経験しています。幼い頃から、生物学的性別に合わせようとして苦しんでいる子もいる一方、稀に幸運な例では、早くから親に性自認を受け入れてもらえる子もいます。多くの子どもは性自認を隠して、親や社会の要求に合わせようと苦闘します。

数多くのトランスが、時には何年も性自認を否定し抑圧した後で、自分本来の性別に再適合して苦悩から解放されます。その時ようやく本当の自分になるのです。

2.6「ジェンダー移行期」 とは?

性自認に合わせるために、外見や身体を変えている最中の期間を言います。

服装や身体などの性表現の変化は一目瞭然なので、「ジェンダー移行期」にあるトランスは、どうしても自分の雇い主、家族、友人など、毎日出会う人全てにカムアウトせざるを得ません。差別に遭い易いこの時期は、家族や友人の支えが不可欠です。この期間は普通、心理療法を受けて、様々な関連問題を解決し、心理的適応を始めます。

例えば、終生ホルモン療法の開始、「リアル・ライフ・エクスペリエンス」(実際の生活体験)*そして最後に、希望するなら性別再適合手術という選択があります。

「ジェンダー移行期」(Gender Transition)
「リアル・ライフ・エクスペリエンス」(Real Life Experience)
トランスが性別再適合手術を受ける前に、一定期間、望む性別でのフルタイムの生活体験を実際にしてみること。

 

2.7「トランスジェンダー・ホルモン療法」とは?

「MtFトランス女性」には女性ホルモンのエストロゲンの投与、「FtMトランス男性」には男性ホルモンのテストステロンを投与し、性自認に見合った二次性徴の発達を助けることです。

あるトランスにとっては、この第二次性徴で体が変わることが解決となりますが、他のトランスは、ホルモンによる気分の揺れと体の変化について行けず、苦痛を味わっています。年齢その他の要因によって違いますが、外見が一応整うまで、短くて数か月、長くて何年もホルモン療法が続くことがあります。危険が常に伴うので、医師の指導なしに実行するべきではないのですが、現状では、トランスの多くが、友人やネットを通して、あるいは、街中でホルモン剤を手に入れ自分で投与しています。

「FtMトランス男性」は、比較的短時間で男性的な外見を作ることができます。テストステロンの投与で声は低くなり、体毛は濃くなりますが、身長はあまり伸びません。

一方、「MtFトランス女性」は、外見を女性らしくするのに時間がかかります。エストロゲンを服用しても声は高くできないし、体毛も除去できないからです(体毛除去は電気やレイザー治療)。一旦外見が整えば、大多数はトランスであることを秘密にします。これはよく「ステルス」*と呼ばれます。

学童や思春期の子どもには、別のホルモン療法がありますが、米国ではまだ普及していません。これは、生物学的性別に伴う第二次性徴の発達を止めるために、「第二次性徴遮断薬」*を投与するものです。

この療法の利点は、子どもが成長後に性自認を考え直した時、投与を止めて、生物学的性別の第二次性徴を再開できるので、成人した多くのトランスが経験する苦痛を免れることです。更に、十代のトランスにとって、ある期間、性自認に合った生活を試すことができるのも利点です。

ただし、この治療は年齢が低い子どもに限られるので、カウンセラーと医師による的確な診断と、両者の連携はもちろんのこと、親子の同意を得て初めて治療が行われるべきです。治療の過程では、小児内分泌専門の医師の指導が必要ですが、今のところ、米国でこの治療と指導を行うのは、ほんの一握りの専門医に過ぎません。

「ステルス」(living in stealth)
ホルモン療法や手術などで、性自認に見合うよう外見を整えた後、トランスであることを秘密すること。

「第二次性徴遮断薬」(Puberty Blockers)

2.8「性別再適合手術」とは?

性別再適合手術 または性自認再判定手術*は、本人が希望する性別に近づけるために、性器官および生殖器官に永久的な改変手術を施すことです。

MtFトランス女性になる場合は、ペニスと睾丸の組織を女性器に変えますが、術後、大半はオーガズムを感じると報告しています。MtFトランス女性の多くは、電気分解による体毛除去、豊胸手術、喉仏縮小手術、体毛移植、脂肪吸引、様々な整顔美容手術などの処置も行います。

FtMトランス男性になるには、性別再適合手術と言っても、基本的には胸部手術(乳房除去)と子宮および卵巣除去の手術に限られています。多くは、高額費用が賄えない、結果が必ずしも良くないなどいくつかの理由から、外性器矯正の手術を諦めます。

忘れてならないことは、全てのトランスが身体を改変したいわけではありません。例え望んだとしても、性別再適合手術やホルモン療法は、健康保険が下りないことが多いので、大多数のトランスは費用の点で躊躇ってしまうのが現実です。

「性自認再判定手術」(Gender Confirmation Surgery)

 

2.9「治療基準」とは?

「トランスジェンダーの健康を守る世界有識者会」*はトランスの「性同一性障害」*の理解と治療に献身する、専門家の世界的組織です。「トランス世界有識者会」によって定められ、定期的に更新される臨床心理学的ガイドラインを「治療基準」と言います。

「治療基準」は一般に、個々のトランスセクシュアルに、ホルモン療法や性別再適合手術が必要か否か、もし必要ならどの治療法を取るかを決めるために使われます。

例えば、性別再適合手術を受ける前に義務付けられているのは、新しい性別で快適に生活し、働けるかどうか、最低一年の試験期間を体験することです。これを「リアル・ライフ・エクスペリエンス」(実際の生活体験)と呼び、この期間、トランスの問題に精通している精神療法医の指導を受けます。

この「治療基準」は、トランスが早まって手術を受けて後悔する危険を減らす一方で、「監視装置」だという批判もあります。

「治療基準」(Standards of Care)
「トランスジェンダーの健康を守る世界有識者会」(The World Professional Association for Transgender Health:WPATH)
前身は、『ハリー・ベンジャミン国際性別違和症候群協会』 (Harry Benjamin International Gender Dysphoria Association: HBIGDA)。

「性同一性障害」 (Gender Identity Disorder)
2012年12月に、精神科医のための「診断と統計の手引」から除外されることが決まった。即ち、精神的「障害」や「疾患」とは見做されないことになる。

 

2.10「性同一性障害」とは?

(2007年現在)アメリカ精神医学会が発行する、「診断および統計の手引」*において定義されている概念です。この「診断の手引」はトランスおよび他の「性別不合行動」を持つ人を診断するのに使われます。

性同一性障害の概念は、多くのトランスが、医師から治療を受けるために必要な診断ではありますが、問題がないわけではありません。医師や心理学専門家によっては、伝統的性別の規範に合わない性別不合行動の子どもたちを治療する際に、この「手引」を不適切に使い、害を及ぼしたからです。更に現在では、ほとんどのトランスはもちろん、一部の医師や心理学専門家さえ、トランスが精神的な「障害」を患っているわけではないことを確信しています。

次の版の「手引」において、現存の定義が維持されるのか、修正されるのか、削除されるのか未だに不明です。*

「診断および統計の手引」(Diagnostic and Statistical Manual)
精神科医のための指導手引。

「現在では、ほとんどのトランスはもちろん、一部の医師や心理学専門家さえ、トランスが精神的な「障害」を患っているわけではないことを確信しています。次の版の「手引」において、現存の定義が維持されるのか、修正されるのか、削除されるのか未だ不明です」
「性同一性障害」の項で説明したとおり、2013年に新しく発行される「手引」には、「性同一性障害」を「手引」から除外するなど、改正についての詳細が発表される。

3.「性的指向」と「性別不合」の似ている点と違う点

 

3.1「性的指向」とは?

性的に魅かれる相手が、異性だけ、または同性だけ、あるいは両性(バイセクシュアル)なのかを意味します。

トランスも、ゲイであったり、レズビアンであったり、バイセクシュアルやアセクシュアル*である可能性があります。トランスセクシュアルの場合は、生物学的性別ではなく、性自認によって性的指向を決めますが、必ずしも、自分の性的指向と一致するパートナーや配偶者を選ぶわけではありません。

多くのトランスが、性的指向にレッテルを貼られるのを拒否します。

「性的指向」 (Sexual Orientation)
「アセクシュアル」 (Asexual)
性的指向に関しては、性的興味がない人または薄い人。男女の性別のはっきりしない人をも指す。

 

3.2「性別不合」とは?

生物学的性別に基づく性別基準に適応できない、あるいは従わないと決めた様々な人々を言います。

例えば、婚姻や生殖の選択において、結婚しない、または子どもを持たないと決めた女性。一般の性役割に逆らう職にある男性看護師、男性添乗員、女性警官、女性兵士。身なりでは、男性で長髪やイヤリングをつける人、女性で短髪や顔に髭を生やし、彫り物をしている人など。

多くの性別不合の形態が社会的に容認されている一方、未だに奇異の目で見られるものもあります。トランスの多くは、社会の性別基準に妥協せずに様々な形態を表現するので、社会では異常と見做されています。

しかし、1970年代以来、女性とゲイの解放運動によって社会の性別基準が批判され、その影響は、人種、民族、階級、信仰を越えて広がっています。もし、貴方が伝統的な性別基準を信じている人なら、性別不合の人は、見てすぐわかるでしょう。なぜなら、貴方が期待する性別基準と違っていますから。

 

3.3「性的指向」は「性別不合」に関係があるか?

性別は人間行動全般に亘るので、当然、性愛も入ります。ゲイ、レズビアン、バイセクシュアルは性別不合なのです。

というのは、同性愛関係という性愛において、伝統文化が要求する性別基準を無視しているからです。

性表現と性的指向が重なっている場合もあります。例えば、あるレズビアンは男性の服を着て短髪にするなど、男性的ファッションで性表現をします。

「性別不合行動」をする子どもや十代の若者は、よく、性同一性障害と間違って診断され、後になってゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、または異性愛者であるとわかることがあります。他のゲイ男性や、レズビアン、バイセクシュアルは、同性との性関係は別にして、ほぼ全ての伝統的性役割に従っています。

 

3.4「性別不合」の子どもとは?

生物学的性別とは別の性に適合する行動を繰り返す子がいます。いわゆる「女の子らしい」または「男の子らしい」服装や髪形を拒否するのです。

大概、2歳から4歳の間にその行動様式が認められます。性別不合の男の子は、女の服や靴や髪形やメイクに興味を示し、「白雪姫」や「シンデレラ」といった童話の女主人公を演じたり、そのつもりになったり。遊び友だちは女の子で、乱暴で転げ回るような遊びや団体スポーツを避ける。

性別不合の子どもを形容するのによく使われる表現は、優しい、敏感、芸術的、親切、可愛い、愛情豊かなど。小さい時に女の子になりたいと言ったり、自分は女の子だと言ったりする子もいます。

反対に性別不合の女の子は、短髪で男の子の服装を好み、スカートやドレスや女子用の水着は着たがりません。女の子がよくすると言われる遊びは拒否し、好むのは男の子に相応しいとされるゲームやおもちゃ。いわゆる「ごっこ遊び」をするなら、演じるのは男の役で、女の役は嫌がる。

男の子の遊び友だちが多く、乱暴で転がり回るような遊びや取っ組み合い、団体スポーツが好き。男の子になりたいと言い、実際に自分は男の子だと言ったり、間違えられたりするのを喜びます。

性別不合の子ども全員がトランスになるわけではないし、全てのトランスが子どもの頃、性別不合行動をするものでもありません。幼い頃、生物学的性別とは別の性として扱われるのを望み、そのように行動し、装い、それらしい遊びに興じても、成長するにつれ、その欲求が薄れるケースが多いのです。

思春期になっても欲求が変わらないなら、成人後もトランスと自覚する可能性が高いです。

 

3.5トランスは子どもの時に「性別不合行動」をするか?

子どもは全て、性別基準に従うよう社会から抑圧を受けます。従って、後にトランスと自覚する子どもたちは、服装や遊びや名前について、本当の性表現をしたいという気持ちを否定し、なるべく考えないことを学びます。

従って、家族の大半は自分の子どもが苦しんでいることすら知りません。その一方で、たった3歳の子どもが、明らかに「性別越境」*を表現していると報告される場合もあります。性別不合についての理解が増すにつれ、親は以前に比べて遥かに多くの情報を得られるでしょう。

「性別越境」(Cross-Gender)

 

3.6「性別不合行動」の子どもに精神療法は効果的か?

精神療法は、性別不合行動の子どもの性表現を支え、社会の抑圧と闘うのを助けることができます。ただし、時折、性同一性障害の診断が悪用され、「真性の」同性愛やトランスセクシュアルにならないためと称して、生物学的性別に従うよう、医療関係者が子どもを操作することがあります。

こうした危険を避けるために、親は、精神科医を選ぶに当たって、治療目標や治療技術を慎重に調べることが大切です。既にアメリカ医学会は、同性愛が精神障害ではないと発表しました。また、迫害されて生きるゲイの不安に乗じ、威圧的なやり方で「改宗」(ゲイ行動をやめさせる)させたり、「修復」治療を施したりすることは、百害あって一利なしと述べています。

同様に、性別不合やトランスの子どもたちも、医療における迫害から守られなければなりません。成人したトランスも同じです。

 

3.7「トランス」と他のセクシュアル・マイノリティの経験に共通点は?

全てのセクシュアル・マイノリティは、嫌がらせや暴力によって、社会に同化するよう圧力を受けます。ジェンダー移行期の最中およびその後では、多くのトランスが、(カムアウトしたゲイ、レズビアン、バイセクシュアルと同じく)、教育、雇用、住居探しや、更に健康管理において差別に対処しなければなりません。

また、トランスはしばしば混乱して、ゲイまたはレズビアンだと思い違いをするので、自分の気持ちを理解し、本当の性自認に至るには長い時間が必要です。

自分の性的指向を受け入れない限り、深い孤独と闘うことになるのは、ゲイやレズビアンと同じです。仮に自分の性自認を受け入れたとしても、トランスの大多数は社会で理解されず、マイノリティの孤立を味わっています。

 

3.8「トランス」の家族と他のセクシュアル・マイノリティの家族に共通体験は?

子どもがカムアウトすれば、どの親も家族も友人も、一様に否定し、怒り、悲しみ、我が子の身の安全を心配し、途方に暮れます。

トランスの例はまだ少なく、問題がより複雑で、子どもの変化がより劇的です。そのために、他のセクシュアル・マイノリティの家族が、PFLAGに支えられて性自認を肯定し、祝福できるのに、トランスの家族はなかなかその境地に到達できません。従って強い支えと理解を差し伸べることが緊急課題です。

 

4.「インターセックス」とはどんな人か?

 

4.1「インターセックス」の特性とは?

インターセックスには、様々な種類の染色体、ホルモン、および生理学的な症候群があります。

例えば、「性腺形成不全症」「アンドロゲン不応症」「プロゲスチン誘発男性化症」* など。他の症候群でインターセックスと考えられているものには、「クラインフェルター症候群」「先天性副腎過形成」「尿道不裂」*。その他の特性や出現率については、「北米インターセックス協会」のウェブサイトへ

「性腺形成不全症」(Gonadal Dysgensis)
「アンドロゲン不応症」(Androgen Insensitivity Syndrome : AIS)
「プロゲスチン誘発男性化症」 (Progestin-induced Virilization)
「クラインフェルター症候群」(Cleinefelter’s Syndrome)
「先天性副腎過形成」(Congenital Adrenal Hyperplasia)
「尿道不裂」 (Hypospadias)

 

4.2「インターセックス」の特性は常に出生時に認められるか?

出生時に診断される人もいれば、後になって初めて診断される人もいます。

後者は、例えば、思春期の少女に月経がないとか、成人の男性や女性が不妊の原因を突き止めるために各種の検査を受けて、初めてインターセックスだと診断される場合です。いつ特性が発見されるにしても、大切なことは、相談する医師に知識があるか、的確な診断ができるかということです。

インターセックスの特性に見えて、実は代謝異常というケースでは、医師の治療が必要です。

 

4.3「インターセックス」と「トランス」の違いは?

広義では、トランスの問題が性自認であるのに対し、インターセックスは、性的器官の問題であるというのが違いです。ほとんどのトランスは、解剖学的には普通の男性、または女性の器官を持って生まれてきますが、中には、出生時にインターセックスの特性が認められるケースもあります。

インターセックスの特性を持つ人の大多数は、性自認に関しては一生変わらないので、自分をトランスとは呼びません。しかし、出生時に、医師から間違った性別を診断されたインターセックスは、成長したのち、「ジェンダー移行」を実行します。

もうひとつの違いとして、インターセックスに関しては、多数の支援者が、当事者の同意なしで施術される「外科的矯正」*治療を止めさせようと運動しています。

普通の男性、または女性の外性器や生殖器官を持たないからという理由で、しばしば、幼児期から思春期にかけて外科手術を施され、そのため成長後、性感を失ってしまうことがあるからです。「北米インターセックス協会」によると、最大の問題は、当事者と家族がインターセックスの特性を恥ずかしく思い、隠すという点です。

「外科的矯正」(Surgical normalization)

 

5.若い世代の「トランス」

 

5.1心理的な問題

トランスの子どもは、どこにいても差別に遭うため、気持ちが萎縮し、他の人と違う自分の性をとても恥ずかしく思います。この状態を放って置くと、鬱や自殺念慮や物質濫用(アルコールや麻薬中毒)に至ることがあります。

成長するにつれ、トランスや性別不合の子どもは、傷ついた自尊心によって社会に蔓延する差別を内面化し、自己嫌悪に苦しむ大人になりがちです。反対に、愛され支えられると、この心理的自傷を負わずに済むようです。

私たちは過去35年間、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアルの子どものために、市民および学校関係者の教育と啓蒙を続けて来て、大きな進歩を遂げました。これからは、トランスと性別不合の子どものために、市民に正確な情報を提供し、より安全な社会、より手厚い福祉を実践しなければなりません。

 

5.2家族の反応

性別不合行動や性別越境自認の子どもに対して、親の反応は様々ですが、いくつかの要因が認められます。

子どもが性別越境自認を隠していれば、多分、親は子どもの内的葛藤を知らないでしょう。性別不合行動や、外見でそれとわかる性別越境自認の子どもなら、親は子どもを支える側に回るか、反対に、生物学的性別に見合う性別基準に従うよう言い張るか、どちらかでしょう。

否定的な反応をする親の場合、確かに其々の文化的、宗教的背景が原因かもしれませんが、同時に、単に経験や、適切な情報が欠けていたというのも、隠れた大きな要因なのです。大抵の親は、当初は失望してそれを態度に表しますが、やがて子どもを理解し、これまでの厳しい批判を止めて、より良い子育てをしようと努力します。子どもの性自認を受け入れた親は、子どもにとって最高の(時にはたったひとりの)支援者になるのです。

異性装をする十代のMtFトランス女性は、普通は秘密にして、家族や友人に言いません。多くは成人後も異性装を隠していますが、トランス支援団体に助けを求めることもあります。家族に打ち明けたトランスは、愛情深い肯定から完全な拒絶まで、様々な反応を経験します。

十代のFtMトランス男性は、異性装を、女らしく成長するのを頑なに拒む一過性の「お転婆」に見せかけることもあります。このケースではいずれ家族内で騒動が持ち上がるでしょう。子どもが「ジェンダー移行」を決心しているなら、家族全員、いずれ大きな変化を目撃します。ゲイの息子やレズビアンの娘は普通、性的指向をカムアウトするかしないか選べますが、ジェンダー移行期にあるトランスの子どもは、この選択の余地がありません。性表現が誰の目にも明らかだからです。

更に、ジェンダー移行期に伴う変化は、親にとって、当事者の外見の変化よりもっと深刻です。言ってみれば、トランスの子どもが家族にカムアウトする時は、親は「娘を失い」、思ってもみなかった「息子を新たに迎える」のです。

あるいは、「息子を失い」「新しい娘を得る」といった感じです。どちらの場合も、自分の子であることに変わりはないのですが。また、カミングアウト後の多くの子どもは前より幸福そうに見えても、新しい問題が次々と積み重なることは確実です。 いったいこれからどんな変化が起きるのか。心を落ち着けるために、ある母親は、新しく息子となった子どもを、以前の娘の双子の兄(または弟)だと思うことにして納得したそうです。

子どもの性自認を認めて肯定する親は確実に増えつつあり、家庭では良き相談相手として、学校では、トランスについて積極的に教師や生徒を啓蒙しています。 問題は、多くのトランスの子どもが、これ以上黙っていられないという時まで秘密にしているために、カムアウトした時、親に激しいショックを与えることです。

父親も母親も、最初の衝撃が過ぎると、否定、怒り、悲嘆、見当違いの罪悪感に襲われ、恥辱を噛みしめます。そして当然ながら、子どもの安全、健康、外科手術、就職、将来子どもが伴侶を見つけられるかなど、現実的な心配も尽きません。

その上、子どもを新しい名前で呼ばなければならない。更にややこしいことに(英語の場合)、子どもを指す度に「彼」「彼女」など、今までと違う代名詞を使う必要があります。

トランスの親に手厚い支援が必要なのは明らかでしょう。家族は、的確な情報と支援さえ得られれば、本当の自分を発見した人間として子どもを誇りに思い、全ての人から愛され、認められて当然だと確信できるようになります。

 

5.3「トランス」の子どもが直面する危険

トランスの子どもや大人は、カムアウトしてから新しい性別で通すために精一杯努力しますが、やはり限界があります。ホルモン療法で外見を整えるのに何年もかかるし(特にMtFトランス女性)、新しい性別で通用していると言い難い人もいます。

そのため、ジェンダー移行期にあるトランスは人目を惹き、差別や暴力に曝される危険があります。トランスの子どもは特に、学校で嫌がらせや暴力に遭う危険が大きく、同級生からだけでなく、狭量な教師や学校関係者から差別を受けがちです。その結果、多くのトランスが、敵意や無神経な言動から逃れるために学校をやめてしまいます。

トランスの子どもは大体、本当の性自認こそ、生き伸びるために必要だと思っています。だからこそ、親が性自認を否定したり、家族や友だちが助けてくれなかったりすると、理解のない家族を持つゲイや、レズビアンと同じ危険に直面します。

つまり、家出して路上生活をする、受け入れられない寂しさの余り、アルコールや麻薬に溺れたりするなど。若い世代のゲイやレズビアンと同じく、トランスの子どもは自殺の危険率が高いと言われます。

就職時に差別され、教育も満足に受けていないMtFトランスの子どもは、ホームレスや家出、もしくは家を追い出され、生きるために性産業に就く子もいます。稼いだお金を、ホルモン剤や電気治療や整形手術代、性別再適合手術代に充てるのです。

この子どもたちは当然、HIV/AIDSや、その他の性病に罹る確率が高くなるので、適切な検査や治療が施せる、理解ある医療専門家の助けが必要です。FtMトランスの子どもも生きるために、人を騙して金品を撒き上げたり、性産業に就いたりすることがあります。

路上の売人やネットでホルモン剤を買って、自分で投与し、深刻な合併症を起こすのはよくあるケースです。トランスのホルモン療法は、経験ある医師の指導が必要です。MtFトランスの子どもの中には、ホルモン療法を受けずに、シリコン注射(インプラントではなく)で短い期間で体を変えようとする人がいますが、注射は深刻な健康被害を引き起こし、時には死に至ることが証明されています。

 

5.4ホルモン療法と「外科的性別再判定」の紹介

トランスの子どもから体を変えたいと言われると、親は一様にショックを受けますが、まず、子どもの言葉の奥にある、必死な想いを汲み取って上げて下さい。自分の性自認に合った体に作り替えたいというその想いは、トランスセクシュアル自身でも十分に説明できないというのに、ましてや、トランスでない親が完全に理解できるはずがありません。

子どもは、ある時、体を変える必要があるという自覚を持ち、その想いが強まると、自分を苦しめる肉体から逃れて自由になろうとする。親はこの必死な模索、逼迫した衝動を理解するのは難しいでしょう。

自分の外面と内面、容姿と感情、体と心のギャップを解消して調和させたいという切なる願い。大多数の人が享受しているこの調和――疑われたり、からかわれたりないで、そのまま受け入れてもらえる性自認――の恩恵に、自分も与りたいという叫びなのです。

子どもを助けるためにまず必要なことは、理解ある経験豊かな精神科医に紹介してあげることです。医師も親も、子どもの性自認に敬意を払い、肉体的変化の過程を支えてあげて下さい。

「外科的性別再判定」(Surgical Sex Reassignment)

 

6.「トランス」と法律

 

6.1差別

たくさんのトランスが全ての分野で成功を収め、幸せな生活を送っています。

といっても、まだ就職に関しては差別が蔓延しています。服装などの性表現が目立つため、失業したり、雇用されなかったり、職業経験や教育歴に見合わぬ低収入の職しか就けなかったりします。アパート入居を断られる、追い出される、レストランや商店や公共施設で、サービスを拒否されるなどは日常茶飯事です。

国民皆健康保険制度が充実している国では、トランスに必要な医療費は保険で支払われるというのに* 米国に住むトランスは、健康保険の支払を要求するのが困難です。

米国の健康保険は、通常、ホルモン療法を望むトランスの治療を拒否する上に、性別再適合手術を行う外科医は北米で僅かしかいません。更に、トランスが必要な医療技術の大半は、決まって、ほぼ全ての健康保険から除外され、その結果、トランス自身が高額の費用を負担しなければなりません。治療の方法によって違いますが、(米国では)性別再適合手術一件につき、およそ5千ドル~10万ドル($1=\90として約45万円~9百万円)と言われます。

トランスの多くは、無神経な医療関係者から敵視されたり、笑いものにされたりするのを嫌って、定期的な健康診断はまず受けないでしょう。急を要する病状でさえ、医者に診せなかった事例がいくつか報告されています。

「国民皆健康保険制度が充実している国では、トランスに必要な医療費は保険で支払われる」
日本も国民皆健康保険制度がある国だが、現状は、トランスに必要な医療は保険対象でないものの方が多い。

 

6.2法的保護

現行の判例法によると、トランスは、個人の性的指向や性自認を保護する、「反差別法」の範疇に入っていないことが判明しました。

1991年の「障害を持つアメリカ人法」*の適用からも外され、ほぼ全ての州で制定されている障害者法においても、トランスは除外されています。連邦および州法廷も、トランスは現行の反差別法の定義に当てはまらないとし、保護の対象ではないと判定してきました。

しかしながら最近では、トランスを差別から守るための議案は次々と可決され、トランスに好意的な判決が法廷で下されています。

「トランスの平等実現センター」*の2006年末までの数字によると、8州(カリフォルニア、ハワイ、イリノイ、メイン、ミネソタ、ニュー・ジャージー、ニュー・メキシコ、ロード・アイランド)、コロンビア特別地区および80以上の都市と郡と町において、性自認と性表現に基づくいかなる差別も禁止されました。トランス活動家は、第110会期の連邦議会で、「トランス包括」として提出した、「雇用無差別法令」*が法制化されることを願っています。

「障害を持つアメリカ人法」(Americans with Disabilities Act)
「トランスの平等実現センター」(National Center for Transgender Equality)
「雇用無差別法令」(Employment Non-Discrimination Act: ENDA)

 

6.3憎悪犯罪

トランスはよく、男性的女性、または女性的男性の同性愛者に間違われます。

その結果、トランスは(特に有色の人に多いのですが)、頻繁に中傷、威嚇、身体的・性的暴力に曝されます。殺害されたトランスの体にはしばしば過剰殺戮の要素が見られ、何回も銃撃されたり刺された形跡があったり、顔や性器が切り裂かれていたと報告されています。

警察は往々にして捜査を拒み、トランスが仮に憎悪犯罪を生き延びても、多くは、警察による二次被害を恐れて報告しません。連邦および州の憎悪犯罪法では、性自認と性表現が対象とされていないので、トランスに対する暴力行為についての統計がほとんどないのが実情です。それでも、2006年に10州で、トランス包括の憎悪犯罪法が制定されたのは朗報です。

 

6.4新しい性別の届け出

トランスが、新しい名前と性別を記載した、身分証明書を得るのはしばしば困難です。名前の変更は、法廷または慣習法によって、(米国では)ほぼ全州で可能ですが、性別変更の手続きは州によって全く違うからです。

性別再適合手術前のトランス、または手術を受けないトランスが、性別を変更した新しい免許証を取得できる州は増えていますが、大多数の州ではまだできません。また、ほとんどの州で、性別再適合手術後の新しい性別が認可され、出生証明書の修正ができますが、いくつかの州では、どんな状況でも修正を許可しません。

社会保障当局は、裁判所の許可が下り次第、名前の変更を行いますが、性別の変更は、外科医の宣誓供述書の提出がない限り受け付けません。

トランスの退役軍人は、除隊証明書の名前の変更が許されませんが、その他の現行の軍務記録においては、裁判所の必要書類と外科医の手紙があれば、名前や性別の情報を変更することはできます。学校の成績、雇用記録、クレジットカード歴も同様に、変更が困難な場合があります。規則の代わりに、しばしば成文化されない慣例の「方針」があり、その方針も首尾一貫していないためです。

「新しい性別の届け出」
日本の状況については最新の報告が望まれる。

 

7.新しい一日の始まり

数々の込み入った難問にも拘わらず、年々たくさんのトランスがカムアウトし、ジェンダー移行期を経験し、意味ある生き方を見つけています。

子どもの新しい性別をありのまま受け入れて理解し、子どもの率直さと勇気を正当に誇りに思う親も増えています。トランス配偶者のカミングアウトによって別れる夫婦もいますが、その一方で、結婚生活を続ける夫婦も増えてきました。

多くは、合法の同性婚に落ち着いています。あるトランス夫婦に育てられた子どもは、性別の変わった親を、第二のママ、第二のパパとして受け入れ愛しています。医療関係者やカウンセラーも豊富な情報を得て、前より柔軟な態度で、必要な専門的治療を施そうと意欲的です。

トランスと家族を支える団体はあちこちに増えて、メディアも前向きな明るい話を伝えるようになりました。読者の貴方も、まだトランスについて知らない人々に正確な情報を提供し、トランスが市民権を得られるように一緒に活動して行きませんか。

 

8.PFLAG TNETについて

「PFLAGトランスジェンダー・ネットワーク」は、1995年にインディアナポリス(インディアナ州)で開かれたPFLAG総会で創立しました。総会に居合わせたトランス活動家グループと、親と友人が意気投合したのです。

そして同じ年の秋に、トランス家族のためのインターネット連絡網が作られたところ、たちまち購読者が100人を超えて、互いに教育し支え合うことになりました。それ以来、「トランスジェンダー・ネットワーク」は迅速にオンラインで組織され、1998年、PFLAGがトランス包括を公式に決定し、ネットワークの一つの目標は達成されました。

この小冊子を発行した2007年には、米国のほぼ全州とカナダのPFLAG支部の会員が、「トランスジェンダー・コーディネイター」(TCords)として、活動の企画と調整に協力しました。

私たちが目指しているのは、各支部の会員を啓蒙して、トランスとその家族を温かく迎え入れ、其々の地域のトランス共同体と連帯することです。現在、PFLAGの「ヘルプ・ライン」*が、トランスに関する悩み事を持つたくさんの家族の支えとなっています。これまでにPFLAGは、指導の技術と情報を提供し、PFLAGおよび他の数多くの団体で、何百回と研究会を開いてきました。

全国、全世界のPFLAG支部および団体の方々、私たちに連絡して下さい。一緒に活動しましょう。

「ヘルプ・ライン」(Our Help Line)

 

9.トランス支援・政策提言団体

The PFLAG Transgender Network: TNET
・GenderPAC
National Center for Transgender Equality
Intersex Society of North America: ISNA
Sexual Minority Youth Assistance League: SMYAL
The Hetrick-Martin Institute, Home of The Harvey Milk High School

ご支援と会員募集 SUPPORT

私たちの活動を応援してくださる人々の参加を歓迎しております。「LGBT の家族と友人をつなぐ会」の会員となって私たちの活動を支えていただければ幸いです。

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